「最後まで諦めずにやればできる」上田 桃子

初めて参加した「晴れの国おかやま24時間・100キロ歩行」で、私は「チームの部」に父と兄の3人で挑戦しました。普段は通学で往復4キロほどしか歩くことがなく、100キロを本当に歩けるのか、最初は不安もありました。しかし、「せっかく当たったのだから頑張ってみよう」という気持ちの方が強く、練習会に参加したり必要な物を揃えたりするたびに、「本当に歩くんだ」と実感が湧いてきました。

大会当日は曇り空でした。天気予報は雨だったため、「どうか降らずに、このまま曇りで持ってほしい」と願いながら受付を済ませ、開会式に参加しました。家族や知人と写真を撮ったり、ユニークな選手宣誓を見たりしているうちに、ワクワクした気持ちが高まっていきました。応援の花道を歩いてスタートすると、「絶対に諦めずに帰ってこよう」という思いが強くなりました。

途中、足元が悪く滑りそうになったり、景色の変わらない土手沿いの道に「どこまで続くのだろう」と感じたりすることもありました。それでも、沿道からの声援や太鼓の応援、飲料の配布などにたくさん元気をもらいました。20キロを過ぎた頃、心配していた雨がついに降り始め、次第に強くなっていきました。視界は悪くなり、水たまりも増えていきましたが、気持ちまで沈まないよう、しっかり前を向いて歩き続けました。

日が沈み始めた頃の備前中学校への山越えは、傾斜もきつく、登っても終わりが見えず、不安が押し寄せてきました。しかし、小学生くらいの子どもが懸命に歩く姿や、周りで頑張っている人たちの姿を見て、自分も頑張ろうと思えました。中学校でいただいた「たまごかけご飯」は格別でした。ゆで卵や割り箸の袋に書かれたメッセージにも励まされ、「この先も頑張ろう」と力が湧いてきました。

それまでは痛くなかった足も、次第に強い痛みを感じるようになりました。雨でふやけた足の裏は皮が剥け、水ぶくれもできました。周囲はすっかり暗くなり、ライトの光も少しずつ分散していきます。一歩一歩の足取りは重くなり、疲れもピークに達していました。それでも、一緒に頑張る父と兄の姿を見て、リタイアの看板を目にしても、「ここで諦めるものか」という負けず嫌いな気持ちが湧いてきました。

「次の炊き出しまで頑張ろう」と、とにかく次の地点を目標に歩き続けました。ボランティアの方々のオレンジ色のパーカーや明かりが見えるたびに、安心感とともに元気が湧いてきました。関門の時間もあったため、磐梨中学校でうどんをいただいた後は、少しでも余裕を持てるよう、気合いと意地で歩きました。朝日が昇る頃には、眠気と足の痛みとの戦いでした。正直、他の参加者に抜かされることは精神的にもきつく、心が折れそうになることもありました。しかし、「ここまで来たのだから絶対にゴールしたい」という思いで、足を前に進めました。

途中、コンビニで赤鬼の方々の姿を見つけました。少し先を私たちが歩く形で河川敷へ向かっていたため、少し心に余裕ができました。「97.3km地点、諦めちゃおえんヤロ!」の看板を見つけた時は、「あと少しだ」と嬉しくなりました。しかし、その2キロがとても長く感じられ、「ここで階段、さらに登り坂!?」と、最後まで気が抜けませんでした。そして、ゴールゲートが視界に入った瞬間、やっと帰って来ることができたのだと安心しました。先にゴールしていた知人も待っていてくれ、大きな達成感を味わいました。

誘われなければ、きっと参加することはなかったと思います。しかし、この大会を通して、自分の気持ちと向き合いながら歩き切ることができ、チームの部で挑戦したことで家族との絆も深まりました。足の痛みは一週間ほど続きましたが、それも今では良い思い出です。辛いことも多かったですが、「最後まで諦めずにやればできる」という自信につながり、自分の可能性も広がったように感じています。

最後になりましたが、大会主催者の皆様をはじめ、ボランティアの方々、沿道で応援してくださった皆様など、多くの人の支えがあってこその大会だったと思います。支えてくださった全ての皆様に、心から感謝しています。

上田 桃子

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