「自らの人生の糧としていきたい」萩原裕

数年前より、健康の為にウォーキングを習慣としていました。そんな時、普段からランニング等を習慣としている上司より「岡山で100kmなんてイベントあるよ?」とお話がありました。その時は「無理ですよー」っと笑い話で終わりました。その後、考えた時、「最近何も挑戦ってしてないな」と自分を見つめました。コロナ禍もあり業務の多忙化、プライベートでも家事育児と、日々すぎるだけの毎日。そんな自分への「何かのきっかけだ」とエントリーすることとなりました。

上司も一緒にエントリーし無事当選。2人で参加することが決まりました。
当日に向けて、ウォーキング距離を伸ばし、夜中のウォーキングも行い日々少しずつ練習し、気持ちも100kmへ向けて進んでいる自分を楽しくも嬉しく見つめていました。

山梨から向かう道中も楽しくさ嬉しさで溢れる気持ちで当日を迎えました。多くの参加者、ボランティアサポータの皆さん。本当に凄いイベントだと実感しました。
親子参加を先に見送り、自分たちのスタート。はやる気持ちを抑えながら、まずはスタート出来たことに嬉しさを感じていました。
天候にも恵まれ、気温の上昇はあるものの、気持ちの良い風のなかのウォーキング。見るもの全てが新鮮で体は前へ前へと進みます。途中途中で、声をかけてくれる地域の皆さん、サポーターの皆さん。その声を聞く度に心も身体も癒され「何処までも歩ける」そんな気持ちでした。

自分の中で半分の50kmが歩ければ何とかなる。そんな甘い気持ちもあり前半はペース良く歩けたことは今となっては初心者の甘さと感じ得ません。熟練の赤鬼ペースメーカーの方とお話をし「50kmは半分じゃないよ、始まりだよ」と聞かされ、まさに痛感でした。50km過ぎてからの閑谷学校までの道のりが、100kmの中で1番の関門でした。くらい夜道、長く続く上り坂、長いトンネル、折れそうな心を上司に癒され、周りを歩く同士と励まし合い、頑張ることが出来ました。

その後、オレンジの天使達に「あと〇〇km頑張って」という励ましの声で何とか気力を保つことが出来ました。各エイドのイチゴ、キュウリ、TKG、豚汁、ぜんざい、うどん、全てが今まで食した中で最高のものでした。本当にありがとうございました。

下り坂で足を痛めたもののドーピングで誤魔化し前へ前へと足を進めました。朝日を目にした時、「あと少し」と希望が見えた気がしました。周りを歩く同士も少なく、気持ちもギリギリでしたが、「止めたい」とはまったく思いませんでした。とにかく「完歩したい」その気持ちだけでした。残り10km残り3時間、気持ちだけは進むものの足が中々進みませんでした。しかし、残り4kmで、赤鬼ペースメーカーの皆さんから激励を頂き最後のスパート。ここまで歩いてきた道のりが走馬灯のように思い浮かび、テンションも体も限界ながら、23時間47分完歩達成となりました。時間だけ見ると24時間ギリギリです。しかし、23時間47分は確かに100km歩き切った私の大切な時間です。多くの方々に支えられ、1人ではなく皆さんと歩いたかけがえのない時間です。

暖かいお声を掛けくれて地域の皆さん、常に参加者の安全に気を配り笑顔を絶やさず接してくれたサポーターの皆さん。共に歩いた全ての参加者の皆さん。そして隣でずっと励まし最初から最後まで一緒に歩いてくれた上司。
全ての皆さんに心から感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました。

毎年参加とは勤務の都合上難しいかと思いますが、また必ず参加したいと思います。そしてこの感動を多くの方に伝え、自らの人生の糧としていきたいと思っています。
関わった全ての皆様、本当にお疲れ様でした。

萩原裕

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